こんにちは、アメリカ不動産投資家の澤(@SawaAzumi)です。
投資家は不動産物件を購入する地域を選定する際に考慮しなければいけない事は多々に渡りますが、その中の一つに「自然災害」があります。
日本の場合は火山噴火、地震、地すべり、台風などが一般的な例ですよね。 東日本大震災の原子力発電所事故から原発も一種の災害として考え、その地域を避ける不動産投資家も増えました。
アメリカで不動産投資をする場合、大型ハリケーンを考慮しなければいけません。
近年、温暖化の影響からかハリケーンの被害が増加しているからです。
大型のハリケーンが住宅を破壊しても保険に入っているから大丈夫だと思っていませんか?
残念な事に、大型ハリケーン「ハービーとイルマ」の実例から保険会社は助けてくれない事がよくわかりました(´;ω;`)ブワッ
ハリケーン:ハービーとイルマの被害が深刻
先月、米テキサス州を直撃した大型ハリケーン「ハービー」による被害はこれまでに少なくとも25人が死亡、3万2000人が避難を強いられました。
全米第4の都市テキサス州ヒューストンを含むハリス郡は、17人が依然行方不明中。
ハービーによるテキサス南東部の経済被害は約700億ドルに上ると推定。
ハービーが米史上で最も経済被害が大きいハリケーンの一つと記録されたと同時に、なんと今度は史上最強クラスのハリケーン「イルマ」がフロリダ州を襲いました。
こちらは現在進行中でどのくらいの被害がでるか定かではありませんが、小さな被害で終わる事はないでしょう。
*フロリダ州:風速40メートルの突風が吹き海からの大量の水と大雨の影響で、市街地がまるで運河のようになっています。
Video footage shows flooded streets in Brickell, Miami as Hurricane #Irma moves north through Florida pic.twitter.com/qDAxf5vBmM RT @NBCNews
— Shi (@ShiCooks) September 11, 2017
保険会社は役に立たない
テキサス州を襲ったハリケーン「ハービー」の被害総額は全米史上最高となる最大1900億ドルに達するとの予想がされています。
被害を受けた多くの人達は自分達の家を修繕する為に保険会社に連絡をするも信じられない事実に直面しています。
「洪水は保険対象外」
実はアメリカの保険会社は1960年代にハリケーンによる損害のポリシーを大幅に変更していたのです。
保険会社は水害、名前の付いた台風による被害、強風、カビに関する補填を大幅に縮小、逆に免責額を大幅に増加。
驚く事に洪水に関しては一切保険は認めないという内容になっています。
1960年に何があったのか分かりませんが、恐らく洪水により多くの保険会社が多額の保険料を支払う事になったのでしょう。
洪水に特化した保険も存在していますが、通常の保険には組み込まれていない事と、住宅ローン会社からも要求されないので洪水保険に入っている人は殆どいません。
その為、現在テキサス州では住宅を修復する事が出来ず、家を手放す人が続出しています。
保険会社は支払えば潰れてしまうからね、これぞ正にSCAM
問題なのは洪水保険に加入している場合でも、保険会社が支払いを渋っている事です。
保険会社から住宅被害の適正な補償額が算出されず、保険が支払われても十分な額ではありません。
不当だとして、一部の人達は弁護士を雇い裁判で争う準備をしているようですが、弁護士費用もかかる事から諦めてしまっている人達も多いようです。
まともに保険を支払えば保険会社は潰れてしまいますから、支払いを渋るのは理解できなくもないですが、一体なんの為の保険なのでしょうか?
東京で地震保険に入るのは無駄(大型地震が来た場合保険会社が潰れるから)と誰かが言っていましたが、正に同じような状態がアメリカの大型ハリケーンで起こっています。
自然災害の多い地域にはやはり投資するべきではない
ビジネスでも投資でも最も重要な事は成功させる「確率」を上げる事です。
絶対に成功できるような事は世の中にはありません。 必ず失敗のリスクが存在しています。
集中するべき事、努力するべき事は「確率」上げる事なんです。
リーマン・ショック後、大量に物件の在庫が出て価格が下がった地域を選んで私は投資物件を購入してきました。
候補の地域にはテキサス州、フロリダ州も入っていましたが、購入はしませんでした。
なぜなら両州ともに保険料が全米で最も高い地域に入っており、それだけ自然災害が発生する地域だと認知されていたからです。
また、固定費を下げる事が安定した家賃収入に繋がるとも考えていたので、コントロールする事ができない高い保険料の地域は避けていました。
結果論ですが、テキサス州、フロリダ州を投資の地域として選ばなかった事が功を奏したといえるでしょう。
私個人は今後も大型ハリケーンが直撃するテキサス州、ルイジアナ州、アラバマ州、フロリダ州の地域で不動産物件は購入しない予定です。
[壁]д・)ちらぁ