不動産保有時に発生する経費(不動産投資を徹底解説)

不動産投資は、家賃収入から管理費等の必要経費を差し引いた不動産所得に応じて、税金を払う必要があります。不動産所得は、下記のように算出されます。

 不動産所得 = 家賃収入 – 年間経費

不動産投資における成功のポイントの1つには、「経費」を正しく理解することがあげられます。経費を正しく理解することで、手元に残るお金を増やすことにつながります。

家賃収入をいかに上げるかにだけ注目するのではなく、経費についても正しく理解することが、収益の最大化につながるのです。

そこで今回は、不動産投資の成功には欠かせない経費について解説します。

不動産投資で計上できる経費について

不動産投資における必要経費とは、「売上を得るために生じた支出」のことを指します。

一般的に、計上できる経費は以下のものがあげられます。

<a.購入時>

・仲介手数料
不動産仲介会社を使って物件を購入する場合にかかる費用です。
仲介手数料は購入する物件の価格に応じて支払う金額が異なってきます。

・不動産登記費用
不動産の状態や権利関係をあらわす登記に関しての費用です。
投資用不動産の所有権を前所有者から新所有者に移すための登記(所有権移転登記)、ローンを利用して投資用不動産を購入した場合、金融機関が担保として不動産を利用するための登記(抵当権設定登記)を行う必要があります。

・司法書士報酬
登記手続きを行う司法書士に不動産登記費用を支払います。
目安となる司法書士の先生への報酬の目安はおよそ10万円から20万円程度と言われています。

・登録免許税
登録免許税は不動産の不動産登記を設定する際にかかる税金です。所有権の移転登記に加え、抵当権設定登記も税金を支払う必要があります。

・ローン事務手数料
ローン事務手数料は、融資を利用して投資用物件を購入する際、その事務手数料として金融機関に支払う費用です。これは金融機関によって変動がありますので借り入れをされる前に金融機関に確認が必要です。

・印紙税
一定の額以上の契約書や領収書など、国が定める課税文書に対し印紙税が課税されます。不動産取引に関しては不動産の売買契約書や銀行との金銭消費貸借契約書などが対象となります。

・不動産取得税
不動産を取得する際にかかる費用で、購入後3ヶ月~6ヶ月ほどで納税通知書が届けられます。金額は、固定資産税評価額の4%(平成30年3月末日までは3%)が費用としてかかります。

<b.運用後>

・借入利子
ローン返済額の利息部分

・管理費
賃貸管理会社に支払う賃貸管理代行手数料

・修繕費
入居者が退去した後の壁紙変更や破損部の取り換えなど、細かいメンテナンスに使われるお金

・損害保険料(火災保険料・地震保険料)
損害保険会社に対して支払うお金

・税理士報酬
税理士へ支払う手数料

・租税公課(固定資産税・都市計画税)

・減価償却費
建物、建物附属設備、器具備品などの減価償却資産の減価償却費

・その他
物件の確認や管理会社との打ち合わせなど、不動産所有や運営に関する交通費、不動産投資に関連する書籍購入にかかる新聞図書費、管理会社との連絡などに用いた電話代などの通信費 など

経費計上できないもの

不動産収入を得るために必要な支出以外は経費計上されません。

・修繕費や各種保険料等で自宅に関わるもの
投資した不動産に自らが住んでいる場合は、その一室については収入を得るためのものとはカウントされませんので、自宅部分の修繕費等は費用計上できません。

・不動産売却によって生じる譲渡損
自分の所有する不動産を売却することで生じた譲渡損は、不動産所得でなく譲渡所得となる為、不動産所得の必要経費には算入できません。なお、不動産売却に伴って生じる不動産売却時の仲介手数料、測量費等、土地や建物を売るために直接要した費用、立ち退き料、建物の取り壊し費用などは計上可能です。

・ローン返済のうちの元本部分

・私生活の費用
私生活の費用なのか、不動産投資にかかる費用なのか明確に線引きする必要があるため注意が必要です。

大幅な経費として計上できる減価償却費について

高額な購入費用は一括で経費として計上することはできません。

不動産においても投資物件は長い期間に渡って利益が生じると共に、その価値も減少していくといくことから、「建物の取得費用を一括ではなく何年かに分けて経費計上する」という考えを基にした経費である「減価償却費」を経費として計上していきます。

減価償却の計算方法は、「定額法」と「定率法」があり、建物の構造等による「耐久年数」と「償却率」、「償却期間」によって求めます。
減価償却費の計算式は以下となります。

 減価償却費(年) = 建物価格 × 耐用年数に応じた償却率

 なお、土地は建物と違って劣化が起こらないので、減価償却費に土地の金額を含めることはできません。

不動産の売買契約書を見ると、土地の価格と建物の価格が明記されている場合がありますが、この場合は明記されている建物の価格を使って計算します。

売買契約書に明記されていない場合は、固定資産税評価額を使って計算するもしくは、物件購入時に課された消費税額から建物価格を逆算する方法があります。

建物の耐用年数は、建物の取得時期、建物の種類、耐用年数によっても違います。

主な法定耐用年数は以下の通りです。

<法定耐用年数>
・鉄骨鉄筋コンクリート:47年
・れんが造:38年
・木造:22年
・建物設備:15年
なお、築年数が法定耐用年数を経過した場合、以下の計算式によって耐用年数を求めます。 

  耐用年数=(法定耐用年数-築年数)+築年数×0.2(端数切り捨て)
 例:木造建築の場合、法定耐用年数は22年であるため、築22年以上の木造建築の場合の耐用年数は、22×0.2=4年です。

<減価償却費が節税に重要な理由について>
減価償却費が他の経費と大きく違うのは「実際の支出がない」ということです。減価償却費を計上することで、実際にお金を使わなくても、節税になるがポイントです。

また、減価償却は金額が大きく、期間が短いと効果的です。

できるだけ短期間に減価償却を取り、同時にインカムゲインを得て、減価償却が終わったら売却し、売却益を得ることができれば最も効率的な運営モデルとなります。


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