アメリカ大統領選挙の仕組みを簡単に誰でも分かるように説明するよ

image_voting

こんにちは、アメリカ在住でアメリカの政治や選挙の仕組みにすこぶる詳しい澤(@SawaAzumi)です。

今年は4年に一度のアメリカ大統領選挙の年です。 アメリカの大統領選出は世界に大きな影響力を与える為、毎回世界中が注目しています。 日本でもアメリカの大統領選挙についてマスコミが連日報じていますよね。

でも、アメリカの大統領選挙の仕組みってどうなっているか皆さん知っていますか?

案外知らない人が多いんですよね。 テレビで1年中選挙しているような感じがしてアメリカの選挙は長いな、なんて思っていませんか?

今回はアホでも分かるように(おっと失礼)簡単にアメリカの大統領選挙の仕組みを解説します。

アメリカの大統領選挙の全体的な流れ

1170x780アメリカの大統領選挙は共和党か民主党の代表から選ばれます。 各党の代表候補を決めるための選挙を予備選挙といいます。

この予備選挙は大統領選挙のある年の1月~9月にかけて行われます。

各党の候補者が選出されると、それぞれの党の候補者が大統領の座をかけて一騎打ちの選挙を行います。 これを本選挙といいます。本選挙は10月~12月にかけて行われます。

アメリカ大統領選の1年のスケジュールは以下の通りです。

■予備選挙
・1月上旬:アイオワ州から民主・共和両党の予備選挙・党員集会がスタート
・2月もしくは3月の火曜日:スーパーチューズデー、党員集会の集中日
・7-9月:両党の全国党大会で各党の候補を決定

■本選挙

・10月:公開テレビ討論会(3回)
・11月上旬(火曜日):一般投票・開票(有権者による投票)
・12月中旬:大統領選挙人による投票
・1月(翌年):開票

アメリカ大統領選挙は予備選挙の期間が長いです。 候補者は、ほぼ1年間ずっと選挙を上記のスケジュールに沿って戦います。

これで一年間の大幅な流れは理解しましたね。

民主党と共和党の違いは?

republican-democrat-battle1
民主党(デモクラット)と共和党(リパブリカン)の違いを簡単に説明すると、共和党は自由主義、民主党は平等主義です。

共和党は自由主義を掲げ、経済活動など自由化を進め、経済発展なども含め自由な活動を支持しています。

自由な活動を支持すると貧富の差が広がってしまいますが、根本には宗教的な考え方もあり、富が広がったとしても、人々は富を分け与えるから問題ないという考えです。

このような考え方が根本にある為、資産家の味方とも考えられます。

民主党は共和党の考え方と違い、貧富の差などは政府が介入して富の分配をするべきだと考えています。

国家政策というのは他者の領分に否応なく介入し、その利害を調整するものであって、自由化による発展は人々を幸せにしないと考えています。

民主党は平等主義なので、女性や黒人も大統領候補になります。

ヒラリーやオバマは医療保険問題に色々介入して改善案を出しているのがわかりやすい例でしょう。 共和党のブッシュはそういった考えはなく、自由化を進め、国力が上がれば結果的に医療が人々に行き渡ると考えています。

どちらも国の事を考えての政策ですが、過程に違いがあります。

二大政党以外の人は大統領になれないの?

アメリカは民主党と共和党の二大政党で、150年このような形が保たれています。 ではアメリカの大統領になるには、民主党と共和党以外からはなれないのでしょうか?

民主党や共和党の候補でなくとも、大統領になることは、可能性としてはあります。 しかし、そのハードルはとても高いです。

二大政党以外から立候補するためには、各州で一定数以上の署名を集める必要があります。 署名を集める事が出来なければ、その州では立候補する事ができません。 

そうなると、その州で選挙人を獲得する事ができないので、事実上、大統領になる事は出来ません。

立候補の条件は?

では、アメリカの大統領に立候補する条件とはなんでしょうか。

大統領に立候補するだけの条件は、下記の3点を満たしていれば誰でも出来ます。

・米国生まれである事(途中でアメリカ国籍を取った人は不可)
・14年以上アメリカに住んでいる事
・年齢35歳以上である事。

アーノルド・シュワルツェネッガーはカリフォルニア州知事ですが、米国生まれではないので、立候補する事ができません。 オバマも米国生まれではないと横槍を入れられていた時期がありましたよね。 実際はハワイから出生証明書を手に入れて証明していました。

大富豪や有名人であれば、知名度や資金を使って立候補できると思いがちですが、共和党と民主党の二大政党制が確立されているので、独立系で立候補しても大統領候補になることは出来ません。

予備選挙とは?

11738_2016_presidential_primary_dates_by_statef
予備選挙では代議員(Delegates)に投票します。 

この代議員の定員は各党が州ごとに決まっていますが、選出する方法は投票形式による予備選挙(primary)と地域党員の合議による党員集会(caucus)など、各州の党委員会に任されています。

1月のアイオワ州から全米50州で「予備選」または「党員集会」が7月まで続きます。

予備選と党員集会が集中する2月か3月上旬の火曜日(スーパー・チューズデー)はこの日で各党の最終候補者がほぼ確定してしまうため、前半戦最大のポイントとなります。

予備選と党員集会は投票方式が公開か非公開かの違いです。

予備選(非公開投票):選挙人登録すれば党籍がなくても投票可能
党員集会(公開投票):投票には党籍が必要

代議員ってなに?

大統領候補者ではなく代議員に投票をすると聞くと、少し分かりにくいですが、代議員は選挙前に誰を支持するかを表明しています。 投票者は、自分と支持の一致する代議員に投票します。

例えば、ヒラリー候補に投票したい人は、ヒラリーを支持している代議員に投票する事になります。

代議員は、州によって人数が異なります。 各州の人口に比例して選出されています。 人数が決まっているので、この獲得人数が多い方が優位に立つことになります。 このような予備選挙を各州で行い、その過程で、勝ち目がないと思った候補者は撤退していきます。

本選挙

i-voted-button1
このような流れを通して、本選挙になります。 本選挙では2つの段階があります。

最初の段階は一般投票です。 一般投票でも有権者が投票するのは大統領候補ではなく、選挙人です。

選挙人は、予備選の時の「代議員」と同じように、どちらの候補を支持しているか表明しています。 有権者は、ワンクッション置いて、どちらかの党のグループに投票し、大統領を選びます。

選挙人の総数は538人です。この一般投票で有権者は支持する大統領候補者に投票して票は州単位で集計されます。 この時点で過半数の270人の大統領選挙人を獲得するれば次期大統領が決定します。

最後に一般投票の勝者となった選挙人の「選挙人集会」が開かれます。 

開票は勝者独占方式(Winner-Take-All)と呼ばれる仕組みを採用していて、その州でより多くの票を獲得した大統領候補者が、その州に割り当てられている全ての大統領選挙人を独占できる仕組みです。 面白いのは1票差であっても最多得票となった政党が全てを独占します。

開票は来年1月に行われ、1月20日に正式に新大統領が就任します。

さて、皆様これでアメリカ大統領選挙の仕組み、理解して頂けたでしょうか?

以下の4つの記事も必読の記事です!

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします

シェアありがとうございます