サブプライムローンが復活!? 頭金3%でアメリカの銀行が低所得者に住宅ローンの提供を開始

3-percent-downpayment-available

こんにちは、2009年からアメリカで不動産投資をしている澤(@SawaAzumi)です。

アメリカの大手銀行、ウェルズファーゴとバンクオブアメリカが低所得者、中所得者向けに頭金3%で住宅ローンを貸し出すと先日発表しました。

サブプライムローンとは、サブプライム層(優良客プライム層よりも下位の層)向けとして位置付けられる返済能力が低い人たちを対象にした米国の高金利住宅ローンの事です。 

2009年に米国の不動産マーケットが大きく価値を落とすきっかけになったのは、当時貸し出していたサブプライムローンが大きな原因です。

当時、問題を起こす前から、低所得者向けのローンは存在していましたが、審査が緩い代わりに金利は高いので、あまり注目されていませんでした。

しかし、2000年頃から住宅価格が上昇するにつれて利用者が増え始め、住宅ローン全体の10%以下だったサブプライムの利用者は2007年には一気に15%を占めるまでに増えました。

当時のサブプライムローンは、最初の数年間は低い金利が適応され、その後の金利が2倍に増える変動金利でした。

借り手がデフォルトした場合でも、貸し手側は担保にとった住宅を転売することで債権を回収するスキームでしたが、住宅価格が急速に値下がりを始めると、サブプライム層からの返済延滞や債務不履行の問題が浮上しました。

融資残高は約1兆3千億ドルで全米の支払い延滞率は約14%を占め、住宅金融会社は貸し倒れによる損失を軽減するため、ローン債権を大手銀行などに売却。

これが更に引き金となり、大きくアメリカの不動産価格は下落する事になりました。

その後、銀行側は住宅ローン審査を厳格化、頭金は最低でも20%、高いクレジットスコアを求めるようになりました。

3%の頭金で低所得者に住宅ローンを貸し出す

15824553604_fd1bfa5408_b
この問題となったサブプライムローンを、アメリカ大手銀行のウェルズファーゴとバンクオブアメリカが再度、貸し出す事を発表しました。

今回のサブプライムローンの条件は頭金3%、FICO 620のクレジットスコア、プライベートローン保険は不必要、物件評価額の80%まで、最大$417,000貸し出します。

プライベートローン保険(Private mortgage insurance PMI)とは20%以下の頭金に対して掛ける保険です。

住宅ローン者がPMI保険に加入した場合、デフォルトを起こした場合、頭金が保険によって払い戻される仕組みです。

銀行側がPMIの利用なしでもローンを組ませる狙いは、利用者の増加です。 保険に加入しないという事は、住宅ローン利用者の月々の支払が減るからです。

銀行側の狙いは?

13754769965_7b32413003_b
現在アメリカで不動産を購入しているのは、一部のお金持ちか住宅ローンを組める高いクレジットスコアを持っている層です。

若い世代は物件価格の高騰、高い家賃、高額な学生ローンの理由により、頭金を貯める事が出来ず、住宅を購入する事が出来ません。 銀行側としては、このような若い世代にお金を貸し出して、自分達のビジネス拡大を狙っています。

しかし、この銀行の行動に疑問視する声が連日アメリカのニュースで報道されています。

実際にリスクを負うのはローンの売却先である、ファニーメイ(連邦住宅抵当公庫)であるとして、リスクを負わない銀行に対して、疑問視する意見が多く見受けられます。

このまま、低所得者向けローンの利用者が増えた場合、前回と同じようなショックは起こるのでしょうか?

前回と同じ事が起こる?

crisis
今回のサブプライローンの条件「3%の頭金、PMI無し」という事は30万ドルの物件の場合、9000ドルの頭金があれば、物件を購入する事ができます。

逆の見方をすれば、支払が出来なくなった場合、頭金の9000ドルを諦めて住宅を手放せば終わりです。 更に、今回はPrivate mortgage insuranceも加入していないので、諦める人は早いでしょう。

現在のアメリカ不動産マーケットは在庫不足が原因で物件価格が高騰しています。 しかし、新築の建築数が増加している事、何かのきっかけで売却する人が増加した場合、在庫不足は解消されて、住宅価格は一気に下落するかもしれません。

ローンの条件にLoan to Value(物件の評価額)を80%に設定していますが、住宅ローン保有者がデフォルトを起こした時に、マーケットの下落により、その価値が80%を下回っていた場合、前回と同じように、サブプライムローンを引き金に不動産価格の下落を招く事になるでしょう。

しかしながら、今の段階では、今回発表された頭金3%の住宅ローンが、どのくらい利用されるのか未定です。 前回と同様、住宅ローン全体の15%を占めるような大きな割合になった場合、恐怖が再び訪れるかもしれません。

不謹慎ながら、個人的には前回と同じように、このローンを引き金に、再度大きな買いのチャンスを私に与えてくれないかと期待しています。

以下の4つの記事も必読の記事です!

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします

シェアありがとうございます