アメリカ不動産:不動産価格だけではなく、遂に賃貸価格も下落開始

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こんにちは、2009年からアメリカで不動産投資をしている澤(@SawaAzumi)です。

アメリカの不動産価格はリーマン・ショック後、順調にマーケットを回復してきて、場所によっては歴史上最も高値を付けた地域も出てきました。

最近のニュースではカリフォルニア州サンフランシスコの不動産価格が4年振りに下落したと発表されたり、好調に上昇してきた物件価格の勢いに陰りが見えてきました。

そして先日、遂に米国の賃貸価格も下落開始したと発表されました。

米国のアパートメント(日本でいうマンション)のデータを取り扱っているApartment List社によると、好調に上昇してきた賃貸価格も3月、4月と下落に転じたと報じています。

チャートは1年間のデータです、米国全体で2.8%下落しました。
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賃貸価格が下がった主な地域はサンフランシスコ、ニューヨーク、ヒューストン、ロス・アンジェルス、オースティンなどです。

これらの地域の賃貸価格の下落した事により、米国全体の平均価格を下げる事になりました。 しかし、今も尚、急速に賃貸価格が上昇している地域があります。 それは、ダラス、ナッシュビル、シャーロット、アトランタ、フェニックスなどです。

一体これはどういう事なのでしょうか?

賃貸価格が下がった地域

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サンフランシスコ、デンバー、オースティンといった都市の賃貸価格は過去数年で急速に上昇してきましたが、遂に価格の上昇が止まりました。 全米で一番賃貸価格を上げていたサンフランシスコも昨年と比べて2.5%価格が下がり、直近数ヶ月間は落ち着いています。

ニューヨークに関しては昨年の夏と比べると1.5%家賃価格が下がっています。

賃貸価格というのは通常、冬に落ちて春に向けて上昇するものなので、春の時期に賃貸価格が下がるという事は、物件を借りている人達には朗報ですが、投資家や大家からすれば、良くない前兆と言えるでしょう。

逆に賃貸価格が上がった地域

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全米全体的な賃貸家格が下がったものの、ナッシュビル、ダラス、シャーロットなどの都市ではグングン家賃が上昇しています。 上昇率はなんと昨年と比べて5%を超えています。

しかし1年前の状態を調べてみると、年に5%の上昇率はありません。 という事は、昨年だけ急速に家賃が上昇したのです。

これは、カリフォルニアやニューヨークといった人気のエリアで家賃、不動産価格、物価の高騰から人々がアメリカ内地に移動している事が原因です。

特にサンフランシスコから多くの人が隣の都市、フェニックスに移動した事から、サンフランシスコの家賃は下がり、フェニックスが上昇しています。

賃貸価格の最も高い10のアメリカ都市

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こちらのチャートは賃貸価格の最も高い10のアメリカ都市です。 

サンフランシスコ:米国で最も賃貸価格の高い地域です。 2ベットルームの中央価格は月に$4,690です。 直近で賃貸価格は下がっていますが、年で見ると昨年より1.4%上昇しています。

ワシントンDC:米国で4番目に高い都市です。 2ベットルームの中央価格は月に$3,000です。 1ベットルームの平均は$2,170。 過去1年間で3.0%上昇しています。

ロス・アンジェルス:米国で7番目に高い都市です。2ベットルームの中央価格は月に$2,610です。 先月と比べると0.9%下がっていますが、1年間でみた場合、4.1%も上昇しています。

ミレニアル世代が一部の地域から移動している

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数値だけを見ると、米国の家賃の平均額が下落している事から、アメリカ全地域の家賃相場が平均的に下がっているような印象を受けますが、人々が内陸に移動している事が理由です。

そして、移動している人達の多くがミレニアル世代です。 *「ミレニアル世代」とは、2000年以降に成人、あるいは社会人になる世代を指す言葉

今のアメリカの若い世代は多額の学生ローン、低いクレジットスコア、高い家賃と家庭の財布を圧迫しています。 経済的にカルフォルニアなどに住む事が出来ないので、ミレニアル世代は内地に移動していっているのです。

問題なのは、町の経済を支えるのは一部の世代ではなく、多種多様な年代層です。 ミレニアル世代だけがこのまま一部の都市からいなくなると、経済が下落した時に、一部の世代(例えばベビー・ブーマーだけ)では立ち直す事が出来ません。

その為、何かを切っ掛けに米国経済が傾く事があれば、不動産価格、家賃価格の下落も一気に都市部を中心に進むでしょう。

この流れは今後も続くのか?

カルフォルニアやニューヨークといった地域は誰もが住みたい人気のある場所です。 もしかしたら、このまま下落する事なく、高額な不動産価格、家賃を保ち、人々の移り住みにより、近隣地域の価値が押し上げられるのかもしれません。

ハワイもワイキキから東側の地域が高騰して、その周りの地域の価値が押し上げられています。 自然な都市の発展、不動産価格の上昇の流れです。

しかし、今後も同じ現象が米国全体で広がっていくのでしょうか。 アメリカに限らず世界的に不動産価格、家賃価格が上昇し過ぎています。

昇給率、インフレ率よりも明らかに早いスピードで上がり続ける不動産価格にはいつか限界がくるはずです。

世界的に不動産価格が崩壊する日が来るのも近いでしょう。

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