アメリカの家の平均床面積が年々増加、その理由が興味深い

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こんにちは、アメリカの不動産マーケットやトレンドを勉強している澤(@SawaAzumi)です。

アメリカの家って大きいですよね、ハリウッド映画に出てくる家も立派な家ばかりです。 普通の住宅でも豪邸に見えます。

それもそのはず、アメリカの戸建ての平均床面積は約2700Sqfあります。 これは約243平米です。 *0.09 を掛けると平米になります。

平均床面積は94平米と言われていますから、日本と比べると約2.5倍の大きさです。

このアメリカの家の平均床面積ですが、実は毎年、増加していっています。 リーマン・ショックを境に平均延床面積が減少に転じていましたが、数年後は床面積が増加して、結局、2015年の時点では歴史上最も広くなっています。

1999年から2015年までのアメリカ住宅平均床面積のチャート
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では、アメリカの家が大きくなっている理由って分かりますか? リーマン・ショック後、減少したのに、なぜ再度増加に転じたのでしょうか?

建築費、人件費高騰による建築会社による事情が変わった

米国で新築住宅を建築するのに、年々、人件費は上がり、材料費対人件費の割合も増加しています。それに伴い建築許可も煩雑で時間を要する事から、建築会社が以前と同じように住宅を建築しても利益が上がらなくなって来ました。

では、どうなったかというと、小さな家を作るのを止めて大きな家を作るようになったのです。

坪単価は住宅が大きくなればなるほど下がり、建築会社の利益も増えます。 そうなれば勿論、全体的な新築戸建ての建築数が減っていきます。

こちらは2000年から2015年までのアメリカの新築戸建ての建築数チャートです。
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リーマン・ショック後、一気に住宅の供給が下がっている事がわかります。 その後2009年から少し転じていますが、殆ど横ばいです。

新築住宅は供給されてきていますが、小さな家ではなく、大きな家が建築されてきているため、平均床面積を押し上げている形となっています。

若い年代が家を購入できなくなった

アメリア人の生活コストは年々上がっています。 昔は専業主婦が当たり前の時代もありましたが、今は夫婦共働きが当たり前となりました。 

子供の大学の学費も昔は親が払うのが当たり前でしたが、今は子供が自分で学生ローンを組む時代になりました。

その為、若い世代は多額の大学の奨学金のローンを抱える事になりました。 また近年の家賃の高騰から、若い世代が資金を貯める事が難しくなり、住宅を購入する層が極端に減っています。

若い世代は代わりにアパートメント(日本でいうマンション)を賃貸するようになっています。

CNNでは以下のように報じていました。

1970年代に比べると新築の建築物はアパートメントとなっていて30%も増加しています。
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毎年、アパートメントの建築数は増加傾向にあります。
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建築する側としては25-34才の失業者数がまだ極めて高いこと
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平均$29000の奨学金ローン
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これらの理由から、若者が職についた場合、まずは家の購入ではなく、アパートにて暮らし始める傾向があります。 また、多くの若者はクレジットスコアが低く、ローンの審査に通りません。

それ以外にも、若者はMobility(動きやすさ)を重視するので、都心などのアパートを好みます。
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若者は住宅を購入出来ず、アパートメントで暮らすようになり、住宅の供給はお金持ちに向けられています。

住宅はお金持ちしか買えなくなった

リーマン・ショック、サブプライムローンの破綻で家を失った低所得者もいれば、とてつもない大金持ちが増えたのもアメリカです。

例えば2009年に株を購入して寝かせて置くだけで資産は2倍になっています。 その後2012年にはアメリカの所得格差は過去最大になったり、お金持ちは更にお金持ちになっています。

建築会社は低所得者層に向けての供給をストップ、お金持ちやローンを組む事ができる層に向けて家を建築する事になり、必然的にアメリカの家の平均床面積が増加する事になりました。

今後、アメリカの若年層は小さな家に住みだす

アメリカの床面積は増加傾向にありますが、個人的には、近いうちに逆転してアメリカの住宅は小さくなっていくのではないかと思っています。

住宅価格、家賃価格の調整がどこかで入るにしても、不動産の価値というのは将来的に値上がり続けるものです。 

アメリカは移民も受け入れ、出産率も高く、今後も継続的に人口が増え続けるでしょう。

現在、アパートメントに暮らしている若年層が経済的に暮らせなくなった時、郊外の小さな家を購入するようになってくるのではないかと予想しています。

実際、アメリカではTiny Houses(小さな家)に注目が集まってきています。 ミニマリストの生活スタイルも若い世代に広がっていて、「別に大きな家って必要ないのね?」みたいな考え方に変わってきています。

アメリカで人気のTiny Housesを一部紹介

トレーラーに装飾した住宅です。 小さな家は移動ができるのがメリットですね。
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これらはかなり小型のタイプです。しかしこれでも十分だと考える人達が増えてきています。
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東京にもこんなペンシルハウスありますよね。
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これは景色が最高です。ツリーハウスのような感じ。
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ガレージ、物置付きの戸建て。雰囲気が最高です。
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家は小さくてもいいけど、露天風呂だけは外せないという人向け。
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水上コテージ。 これは小さくても贅沢な住宅。
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まとめ

話をまとめると。

・アメリカでは若者が経済的な理由で戸建てを買えなくなった。
・建築会社は建築費が上がり、利益の出る大きな家を中心に建てている。
・購入できる層はお金持ち、ローンが組める層
・結果的にアメリカでは住宅の床面積が歴史上最も広くなった。
・若者層が住宅購入するようになったら、郊外に小さな家を購入する
・Tiny Housesに人気が集まってくるだろう。

アメリカで開発されているトレーラータイプの小さな住宅を日本で販売したら売れそうだな~。 どのくらいで売っているんだろう。

日本も今後格差が広がってくるだろうから、同じように郊外にこのようなトレーラータイプの小さな住宅に済むような人達が出てくるかもしれませんね。

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